コロナ後:インバウンドの傾向と問題(北海道)
こんにちは。
英語接客アドバイザー・英語ガイド研修講師・森林インストラクターの
馬上千恵(もうえちえ)です。
前回のブログで、インバウンド富裕層の食のリクエストについて書きました。
今回は全体を通しての感想です。(おもに北海道での話なります)
モニターツアーやFAMではなくリアルのお客様をご案内して感じたのは
①欧米の富裕層が個人で旅行している
②語学の壁はまだまだ高い
です。
①はフライトやホテル、タクシー手配はエージェントに依頼、
基本は個人で自由に観光、必要に応じてガイドを雇う、
というスタイルです。
年代は40代~60代のカップル、友人グループが多いように感じます。
感心は「食」と「買い物」と「歴史」。
安くておいしいもの、というよりは、値段はとにかく「一番良いものを」と言われることが多く、
特にレストランでそういったリクエストにこたえられる場所をきちんと自分でも探しておかなくては・・
と思いました。(前回ブログにまとめました)
②ですが、ガイドを雇う理由の一つは「語学」だと皆さんおっしゃっていました。
ペラペラを求めているのではありません。
一般的なお店で言葉通じないのはOKで、それも楽しむ方も多いようです。(日本は英語が通じない、と知っている方も多い)
例えば、小さなラーメン屋やお土産屋さんで身振り手振り、翻訳アプリを使って会話するのは、
逆に旅の楽しみだと感じているようです。
また言葉の壁があるのに助けてくれた日本人の親切に感激しているお客様もいました。
ですが、高級なホテルは別、であるように感じます。
ある程度、英語で説明、対応することができることが求められると思います。
なぜかというと、ガイド中に頂くクレームは、圧倒的に宿泊に関するものが多いからです。
それもよくよく聞くと言葉の行き違いであったり、うまく通じていないことが原因であることがあります。
☆日本人のお客様の荷物は運んでいるのに、自分たちの荷物は放っておかれた
☆フロントで質問したら、「あっちに行け」と非常に失礼な英語で言われた
☆電気の付け方、テレビの付け方、シャワーの付け方がわからない
☆日本語だけでお風呂上がりのサービスが書いてあった(ほかの人が食べているのを見て分かった)
☆記念日のケーキをお願いしていたのに、出てこなかった
☆語学の対応に時間がかかって、チェックインの列が非常に長く、長時間待たせられた
こういった実情を話すと、
「日本に来たんだから日本語を話せばいい」、とスタッフの方にいわれたことも実はあります。
ですが、高級ホテルの場合は、
それなりの料金設定をし、英語や他言語のホームページを作り、ご予約を受け付けています。
それなりのお金を払う、ということは、サービスの質を期待してのことです。
ガイドが一緒に宿泊するときはこれらの問題はガイドが対応します。
ですが、①のお客様は基本個人単位で過ごすのでガイドは一緒にいないことも多いのです。
コロナの影響で、ホテルは人材の確保が難しく、
非常に厳しく、大変な時期を迎えていると聞いています。
同時に今、北海道に来ているお客様は、ずっと北海道旅行を楽しみにしていた方が多く、
期待も大きいようです。
この差をどう埋めていくか。
ガイドとしては
事前に、お客様がお困りになりそうなことを伝えるなどして
対応していこうと思いました。
また、今後はホテル様向けの接客英語セミナーなどで対応や事前準備について
実際にヒアリングしながら考えていこうと思っています。
語学に堪能なスタッフがいない場合、
事前の英語表記の準備、失礼のない翻訳アプリの活用などが考えられると思います。
みんなで協力しながら、
お客様をお迎えできればいいなと思います。
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